ドイツパンについて

ドイツパンとは

ドイツパンと日本のパンとの大きな違いは原材料に小麦ではなく、ライ麦を使用しているところです。またイーストではなくサワー種(ライ麦由来の天然酵母)を使用しているのも大きな特徴です。 ライ麦自体が黒っぽい為、製粉して焼き上がったドイツパンは「黒パン」とも呼ばれます。

なぜ酸っぱいか?

ドイツパンはライ麦サワー種(天然酵母)を使用することで腐敗菌の繁殖を抑え、保存性を高めます。そもそもサワーとは、ドイツ語で「酸」「すっぱい」を表します。 サワー種はライ麦と水から作られ、温度や水分量を上手に調整することでよいものが作られます。 主に、乳酸菌、酢酸菌、酵母、その他の有効菌が含まれ、これらの菌がよりおいしく風味豊かなこくのあるブロート(パン)を作り上げているのです。健康によいとされるのも、これらの菌が含まれているからです。サワー種が酸っぱいので、ライ麦ブロートも酸っぱくなるのですが、単純な酸っぱさではなく、乳酸のまろやかさやその他の有効菌により風味のある味の深い酸っぱさとなっていきます。ライ麦比率が多いほど、色は黒く、酸味が強くなり、もっちり感が増し、歯ごたえが強くなります。保存性もよくなるだけでなく、ライ麦比率の高いブロートほど、あじの濃い食べ物との相性がよくなります。

ライ麦ブロートのおいしい食べ方

ライ麦比率が高いほど、薄くスライスします。(7~8mmぐらい) ドイツ流の食べ方は、スライスしたブロートにバターを塗り、チーズ、ハム、野菜、ピクルスなどをのせて塩、こしょうなどで味を調えていただきます。 また、ブロートの厚さと具材のボリュームのバランスで、自分の好みの食べ方を見つけるのも楽しみの一つです。

ライ麦ブロートの保存方法

最適な保存方法は、スライスせずに固まりのまま常温で保存し、食べる分だけスライスするのが、おいしさを保ち、おいしく食べられるコツです。スライスした部位から乾燥し、風味がそこなわれていきます。長期保存のためには、冷凍保存が一番です。スライスしたブロートを1回に食べる量だけラップにくるみ、冷凍します。食べる時は、数時間前に自然解凍させるか、冷凍したまま180℃に温められたオーブントースターで、解凍され温まった程度に戻します。